Holbein 工場見学 Visiting Holbein Acrylic Paint Factory

もう一ヶ月も経ってしまったけど先月クリスマス前に徳島に出張の後、東大阪にある画材メーカーHolbein工業の工場見学をさせて頂きました。

最初のコンタクトの時点で技術者の小杉さんより、見学に対してとても好意的なお返事をすぐ頂けた。実は大阪にある他メーカーにもコンタクトを取ったのだけど、そちらは内部的なものの 公開を制限してるとのことで一般公開の体制は整っていないようだった。

Holbein工業もその時間に技術の専門職の方が時間を割いて案内してくれるので、だれもかれも好奇心で訪問ということは対応は難しいんではないかと思う。

No.443.Photo.Treatment.2012

徳島から朝、大阪難波行きバスで約3時間、難波の地下鉄、近鉄奈良線で奈良方面へ約30分、瓢箪山駅で降り歩こうかと思ったけど、駅の案内所ではかなり遠いと言われたのでバスで行くことに。バスではどこで降りるか運転手も分かりかねて思案してると、後方に座っていたおっちゃんが親切に声をかけてくれて親切すぎるほどあれこれ教えてくれた。大阪の人は親切だなあと、旧街道のはずれにあるバス停でおっちゃんに握手と礼を言い、Holbein工業の工場へ。

Holbeinの製品といえば、画をはじめたころから使用しているのでかれこれ20年以上。

価格も抑えられていながらも、基本をしっかりとした抑えた製品が多いと思う。

No.445.Photo.Treatment.2012

小杉さんとすぐお会いすることが出来、早速制作現場に向かうのかと思うと、講義用の一室に通され、最初は小杉さんよりマンツーマンで画材の化学、資源について講義して頂いた。

No.444.Photo.Treatment.2012

その内容は今まで使用していた画材に対していかに自分が無知だったかを知ることにもなり、

色彩の名称が元になる資源や鉱物から来ていることに目からウロコとともに非常に興味深かった。

例えば、バーン止・シエナはイタリア・シエナの土を焼いて出来た色彩が語源になっているなどなど。No.448.Photo.Treatment.2012

 

そして次から次えと出てくる興味と質問に小杉さんは小気味良く次から次えと教えてくれた。

創造に携わる決定的な素材の一つである画材のその製作現場は、その創造性とは対極にあるような科学や化学、深い経験により職人さんの技の世界のようだった。

No.452.Photo.Treatment.2012

小杉さんに、何かアーティストがアドバイザー的に画材の製作工程に絡むことがあるのかお聞きしたところ。それは有り得ないとの回答だった。

できれば2,3年職人さんの下で働かせてもらいたいとさえ思ってしまった。

No.449.Photo.Treatment.2012

工場見学もやは美術学生のグループなど頻繁にあるそうで、工場内では大体おおまかな見学コースが出来ているようだった。セクションごとにその道の熟練した技術者が真剣勝負で自分の仕事に集中されていた。

No.450.Photo.Treatment.2012

そして顔料関係の色彩チェック、調合、練り合わせ、といざアクリル絵の具の(ホルベイン枚岡工場はアクリル専用)生産と、さらに重要なことはその絵の具の保存状況のテストだ。

No.451.Photo.Treatment.2012

専用の湿度を年を通して一定に保たれた実験室で、湿度とが絵の具にどう影響するかなども常にチェックされている。そして屋上に案内されるとサンルームのようなガラス張りの小屋があり、そこに調合される液体がプールに張られていた。これは日照からの絵の具の劣化をチェックする小屋だそうだ。

そしてストックルームにはそのつど生産された絵の具を生産記録として色ごとに保管管理されていた。これでユーザーなどの製品への問い合わせに対応されてるているそうだ。

No.453.Photo.Treatment.2012 No.455.Photo.Treatment.2012

1時間半という限られた時間ではあったけど、画像と文章は必ずし説明とはなっていないけれど、とても内容の濃い時間を頂けた。

そしてこれはもっと勉強をしないととても消化出来るものでもなかった。

No.441.Photo.Treatment.2012

そして最近気になることは世界的な不況のせいもあるのか、安価で大容量の国外産製品も増えて店頭に並ぶようになったので、その辺りも小杉さんに伺うと、やはり大変なそうだ。その分欧米への参入は容易ではないとのこと。そして安価な物は製作工程で何らかの物がカットされているだろうとのことだった。ロンドンで初めて使ったこともないアクリルを使用してみたことがあるけど、その質の悪さに吐きそうになったことがある。

No.440.Photo.Treatment.2012

制作者を支えてくれる画材を製作する現場はコスト、生産性優先ではなく。やはりアーティストとの見えないサポートに真摯に答えようとする技術者、職人さんの仕事がしっかりとあることを短時間ではあるけど、実際見ることができて実りの多い工場見学だった。

そしてもっと素材についての研究と原料からの勉強が必要と痛切に感じた。

小杉さん、お忙しい中マンツーマンでご教授ありがとうございました!

holbein工業

No.457.Photo.Treatment.2012No.458.Photo.Treatment.2012

No.3.Daily.Photo.2013

そして徳島、大阪、瓢箪山の駅前商店街で遅い昼を取って京都へ。

上の雪だるまは先週末、東浅草にて。

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About hidetoshi0

Artist currently working in Tokyo. http://www.hidetoshiyamada.com/ Ver.2.0: http://www.hidetoshiyamada.com/Ver.2.0-Top.html
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